教室代表の言葉


高校受験は、中学生にとって「大きな人生の分岐点」です。

この「人生の分岐点」にとって、最も大切とされることは、「幅広い学校選択」です。
将来、大学に進学したい生徒や、海外に行きたい生徒、自分の付きたい職業を選ぶ生徒にとって、高校の選び方は、大人が考える以上に、「ナイーブ」なものであると、私たちは考えております。

「第一志望校に合格する」ということは、たった一点差で泣くこともあれば、油断しない心構えで確実に達成する生徒たちもいます。

「もっと生徒が卓越する力を植え付けられたのではないか」「教材の工夫として、どのような図表を貼り付ければよかったのか」「自校入試問題、共通入試問題を見て、どのように深堀りしてわかりやすい授業を施すにはどうすればよいのか」「定期試験を見ながら、別の解き方を教えればもっと時間短縮ができたのではないか」、「成績表を見ながら日々の提出物はどうなっているのか」「学校の先生の小テストの結果はどうなっているのか」「授業時の挙手はどうなっているのか」など。日々現場で指導に当たっても、「感じること」が湧き上がって仕方ありません。

現在の高校受験制度は、入学試験の点数化される部分と、内申点という学校生活においての学業成績の合計で決定されます。

内申点は、9教科の5段階評定と観点別学習状況(「知識・技能」、「思考・判断・表現」、「主体的に学習に取り組む態度」)の3段階の評価から成ります(2021年より)。これらは、各教科の5段階の評定をつける上での基盤になります。

学力の基盤となるものとは、いったい何だろうか?

私たちは常に自問自答しております。その中で、現場を見ながら感じることは、実はテクニカルな解き方よりも、「情緒的な湧き上がる思考性」が大切なのではないかということです。

「情緒的な思考性」とは、湧き上がる感受性でもって、素朴にものごとに対する疑問を抱く力や、わからなくても粘り強く考え抜く力というように、人間がもともと持ち合わせている生命力だと、私たちは考えています。

内申点の向上や入学試験の達成を通して、この「情緒的な思考性」の重要性というものを生徒たちに伝達できればとてもうれしいです。そして、この「情緒的な思考性」は内申点においての「主体的な学習に取り組む態度」の基盤になっていると私たちは考えております。「目標を持ち、粘り強く改善しながら精一杯生きていくこと」、このことこそ大切だと思っています。

春になると、卒塾者がいろいろな大学進学を決定したり職業を決定して、Vサポートグロウスの学び舎にやってくることがあります。その時、私たちが生徒に質問することがあります。「なぜ、その進路や職業を決めたのか」という問いです。

生徒たちは目を輝かせながら、「だって、人の喜ぶ顔を見たいから」という言葉をいただくことがあります。
この時ほど、講師冥利に尽きることはありません。

「情緒的な思考性」とは、第一志望校を突破するということもさることながら、結局ものごとや人に対する「思いやり」ということになると思っております。

Vサポートグロウスという塾を土台として、いろいろな経験や深い知恵を培いながら、人生という大きな舞台において、最高の主役を演じ切ることを心からお祈り申し上げます。

東京学芸大学教育学部 数学専攻卒 斎藤孝

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