自校作成校受験α

自校作成問題出題校受験 日比谷、国立,立川、国分寺α

自校作成問題→進学指導重点校は、独自の入試問題の出題を実施しています。αクラスは、自校作成校受験を目指す生徒の対策授業を行います。

①英語対策

A長文の速読→文章を読むための、試験内の時間は、会話文7.5分、説明文7.5分で、合計15分です。自校作成校の長文は、共通入試の問題と比べて長くなっています。そのため、1分間に読む単語数が重要になります。日比谷では1分間に160の単語を読む必要があります。西155、国立150、共通入試120が必要です。→自校作成対策では、様々な自校作成校の過去問の長文を読む経験を通して、時間内にどれくらいの速さで読まなければならないかをつかむ訓練を行います。

Bテーマの思想背景→長文問題で扱われるテーマは、共通入試と自校作成では傾向が変わります。平易なものでは、日常生活や人間関係、友情など、高度になると歴史や文化の知識、日本と西洋、理性と経験などの背景思想が必要になります。読解する背景思想数は、その構造がいくつかの層から構成されています。受験までにそれぞれの層の内容を習得します。

第1層:日常生活

第2層:人間関係

第3層:共感、友情、失恋、努力

第4層:時代背景、儀式、道徳

第5層:物語、冒険、困難を打ち破る

第6層:理性と経験、情緒

学校によって、どの層まで出題されるかの傾向があります。

日比谷高校:第6層

西高校:第5層

国立高校:第5層

共通入試:第4層

長文テーマの例

国立高校:

会話文 エレベーターの運行の法則について 第4層

説明文 言語を習得することの有用性 第5層

共通入試:

会話文 日本のおもちゃについて 第4層

会話文 留学生と日本語と英語を教えあう 第3層

説明文 友情を築く最良の方法 第3層

C英単語数→中学3年までに習う英単語の数は、小学校で600~700語、中学校で1600〜1800語、最大合計2500語を中3段階までに習得するようになります。自校作成校受験の場合、学校で習う単語をすべて習得していることが前提で、さらに出題される長文に使われる単語の難易度が高くなる傾向があります。自校作成校の場合、英検準1級レベルの単語が全体の0.5%入ってきます。2級レベル単語も1.2%程度あります。キーワードとなる単語で難易度の高い単語が出題される場合があるため、注意が必要です。

②数学対策

A出題形式→自校作成校の数学の問題は、主に次のように分かれています。

1,計算問題

2,関数の問題

3,平面図形の問題

4,立体図形の問題

それぞれ下記の内容について、対策を行っていきます。

計算問題→基礎計算、確率、作図問題

方程式→文章問題、証明問題

関数→ともなって変わる量、図形の変化、方程式との融合問題

空間図形→立体の体積を求める問題、三角錐、三平方の定理の利用

B数学的な構造→数学は積み重ねの教科であり、その構造がいくつかの層から構成されています。高度な問題ほど、深い層からの出題になります。たとえ計算問題でも、深い層の理解が必要な場合があるため注意が必要です。

第1層:正負の数、絶対値、加法、減法、乗法、除法 多項式、同類項等

第2層:逆数、累乗、分配法則、文字式、代入、式の値 乗法公式、因数分解、等

第3層:項、係数、方程式、比例、割合、関数、変域、座標、連立、速さ、濃度、等

第4層:動点、移動、弧と弦、垂線、二等分線、接線、計量 傾き、切片、グラフ、等

第5層:柱、錘、球、度数、平均、代表値、近似値、回転体、内角、外角、等

第6層:合同、相似、証明、定理、図形、平行線、等積変形、確率、樹形図、

第7層:平方根、有理数、無理数、有理化、解の公式、変化の割合、中点連結定理、面積比、三平方の定理 等

第8層:確率について(高等数学)

C時間配分→実際の入試の時には、上記の問題の構造を把握し、なおかつ時間内に解答しなければなりません。時間の割り当ては下記のようになります。

時間の割り当て

都立高校入試の1教科の時間:50分

①計算問題・作図問題:10分

②関数の問題:10分

③平面図形の問題:10分

④立体図形の問題:15分

見直し:5分

上記の時間のなかで、問題文を読み、解答を作成していきます。そのためには、問題に取り組む前にまず内容の読解ができている必要があります。50分のうち、読解に費やす時間は17.5分までとなります。上記の構造を読解する速度を上げるための訓練を行います。

③国語対策

A長文読解→自校作成校の国語に出題される長文は、小説文約6400文字、論説文約4000文字、古文約3200文字となっており、共通入試の長文よりも量が多くなっています。また、文章で扱われる内容が高度になっています。文章の構造はいくつかの層から構成されています。

小説文、論説文

第1層:日常生活

第2層:人間関係

第3層:共感、友情、失恋、努力

第4層:時代背景、儀式、道徳

第5層:物語、冒険、困難を打ち破る

第6層:理性と経験、情緒

古文、漢文

第1層:ひらがな、文字の確立

第2層:奈良、平安、江戸時代について

第3層:隋、唐、宋、明について 中国文化について

第4層:中国文化の日本に対する影響について

第5層:貴族、儀式について

第6層:古文用語について(和歌、俳句等)

B作文→国語では、論説文に200~250字の作文が出題されます。自校作成校の場合、共通入試と比べてテーマの抽象度が高く、現代のキーワードとなる事柄について述べることが多くなります。

下記に2021年入試の作文問題テーマを記させていただきます。

日比谷高校:自分の身の回りで「多様性」が必要だと感じることがあるか(250字)

国立高校:現代の情報環境下に生きる私たちは、どのようなことに留意するべきだと考えるか(200字)

共通入試:自分の『記憶の拠よりどころ』となるもの(200字)

「多様性」、「情報社会」「生物学」などのキーワードは、受験までにあらかじめ代表的な事柄の内容と、それに対する自分の意見を用意しておく必要があります。

C古文→自校作成校の場合、和歌の知識や歴史、本歌取りなどの技法についての知識が必要な問題が出題されます。共通問題以上に歴史や中国との関係についての知識が問われる問題が多く、歴史的な背景知識が必要になります。→源氏物語、古今、新古今、枕草子などの代表的な古典の内容をあらかじめ知識として習得します。